技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

無菌・非無菌医薬品の微生物管理

日局16改正など国際調和が進む薬局方・3極およびPIC/S GMPへの対応ノウハウを学ぶ

無菌・非無菌医薬品の微生物管理

~局方・GMP上の要件から試験法のバリデーション、製品微生物汚染対策まで~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、微生物試験の基礎から解説し、微生物試験法のバリデーション、製造工程での汚染事例と対策、3局・PIC/C GMP査察での指摘事例について詳解いたします。

開催日

  • 2011年7月20日(水) 10時20分 17時20分

受講対象者

  • 医薬品に関連する技術者、品質管理担当者、管理者
  • 医薬品における微生物試験の担当者、管理者

修得知識

  • 3局方要件に基づいた微生物試験法のバリデーションと試験の実施
  • 微生物汚染事例と未然防止策

プログラム

第1部 3局方要件に基づいた微生物試験法のバリデーションと試験の実施 ~日局16改正を踏まえて~ (10:20~12:20)

 三極薬局方の国際調和は、1990年からPDG (薬局方国際調和会議) で展開され、一方、ICH Q4Bで相互承認が進められている。
 微生物関連試験法は、日局15から日局16改正で、「微生物限度試験法」及び「無菌試験法」はICH地域において相互利用が可能となり、また、「エンドトキシン試験法」はICH Q4Bでステップ4になっている。
 これら3局方の国際調和が図られた微生物試験法のバリデーションと試験の実施上の留意点を解説する。

  1. はじめに
    1. 三極薬局方の国際調和について
    2. 医薬品の品質保証、微生物管理の目的
    3. 分析法バリデーションについて
  2. 微生物試験法のバリデーションと試験の実施
    1. エンドトキシン試験法
      1. エンドトキシン試験の目的
      2. エンドトキシン試験法の適用対象
      3. エンドトキシン試験法の制改正と国際調和の経緯
      4. 日局15の非調和部分の調和 (日局16) について
      5. エンドトキシン試験の実施にあたって
      6. Q4Bによる評価結果と改定案について
      7. エンドトキシン規格値の設定について
    2. 微生物限度試験法
      1. 微生物限度試験法の国際調和の経緯
      2. 微生物限度試験法の国際調和における主な改正点
      3. 生菌数試験の培地性能、測定法の適合性
      4. 製品の生菌数試験の実施にあたり
      5. 非無菌医薬品原料の微生物管理について
      6. 非無菌製剤の微生物管理について
    3. 無菌試験法
      1. 無菌試験の目的と限界
      2. 無菌試験法の国際調和の経緯
      3. 無菌試験実施上の微生物汚染に対する予防措置
      4. 無菌試験の培地及び培養温度
      5. 無菌試験用培地の適合性
      6. 無菌試験手法の適合性試験
      7. 製品の無菌試験
      8. 無菌試験の観察と結果の判定
      9. 無菌試験の実施にあたり
      10. パラメトリックリリースについて

第2部 医薬品製造における製品の微生物汚染事例と未然防止策 (13:05~15:05)

 製品が微生物に汚染された場合には迅速に回収作業を開始しなければなりません。そのような事態を未然に防ぐことは製造所に課せられた大きな課題である。その意味で製造現場における微生物管理への関心が従来にも増して高まっています。
 本講では微生物に係る試験の概要と製品の微生物汚染事例とその対策及び未然防止策を中心に解説する。また時間の許す範囲内で質問をお受けすることとする。

  1. 微生物に係る試験
    1. 原料の微生物管理
    2. 製品の微生物管理
  2. 無菌試験に係る一般試験
    1. 無菌試験実施上の留意点
    2. 無菌試験の問題点
  3. 培地充てん試験
    1. 培地充てん試験の概要
    2. 培地充てん試験の実施上の留意点
  4. 製薬用水の品質管理
    1. 製造用水の種類
    2. 製薬用水のサンプリング
    3. 製薬用水の日常的管理、定期的管理
    4. 製薬用水の設備維持管理上の留意点
  5. 無菌医薬品の製造区域での微生物評価試験法
    1. 環境微生物の評価基準と運用管理
    2. 環境微生物のモニタリング
    3. 環境微生物のサンプリング方法
    4. 環境微生物の同定と由来調査
  6. 製品の微生物汚染事例とその対策及び未然防止策

第3部 3極・PIC/S GMPにおける微生物管理要件と無菌・非無菌医薬品それぞれの管理ノウハウ (15:20~17:20)

~企業と当局双方の経験から指摘事例も踏まえて解説~

 無菌医薬品、非無菌医薬品について、「無菌試験」、「微生物限度試験法」、「環境モニタリング」、「製造用水の試験」、「機器・作業衣付着菌の調査」等の試験は医薬品によって異なるが、いずれも汚染の指標として大事なものである。
 本講では3極GMPの規制と照らし合わせて、いくつかの事例を交えながら微生物管理の要件を解説する。また時間の許す範囲内で質問をお受けすることとする。

  1. 微生物管理における3極GMPの規制要件とガイドライン
    1. 日本のガイドライン
    2. 欧州のガイドライン
    3. 米国のガイドライン
    4. PIC/Sのガイドライン
    5. WHOのガイドライン
    6. 極GMPを踏まえた品質システム
    7. 品質システムと一般要求事項
    8. 日常管理要件
    9. バリデーション
    10. 極GMPを踏まえた環境微生物モニタリングの微生物管理と留意点
    11. 微生物モニタリングの目的と意義
    12. 医薬製造施設のモニタリング項目
    13. 微生物モニタリングの手順書
    14. 環境微生物モニタリングに係る3極GMP規制・ガイドライン
    15. 極GMPを踏まえた製造用水の微生物管理と留意点
    16. 製造用水設備の設計
    17. 製造用水のバリデーション
    18. 製造用水設備に係る職員の教育
    19. 極GMPを踏まえた微生物汚染対策の留意点
    20. 全体的構造設備の設計と維持管理
    21. 無菌室 (クリーンルーム) の維持管理
    22. 消毒と除汚
    23. 防虫・防鼠対策
  2. 微生物管理の指摘事例とその対応

講師

  • 第1部 講師
    • 小田 容三 氏
  • 第2部、第3部 講師
    • 宮木 晃 氏

会場

機械振興会館

6階 6D-1

東京都 港区 芝公園3-5-8
機械振興会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 52,500円 (税込)
複数名
: 43,000円 (税別) / 45,150円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/14 QA業務 (GMP監査・自己点検) 入門講座 オンライン
2025/1/14 GMP省令対応:医薬製造所における製品品質照査と品質システムの構築 (PQS) オンライン
2025/1/14 医療機器プログラムにおける該当性判断のポイントと事業化への留意点 オンライン
2025/1/14 承認申請にむけた個別症例安全性報告 (ICSR) の取り扱いと評価 オンライン
2025/1/15 ファージセラピーの最新開発動向と次世代耐性菌対策への展望 オンライン
2025/1/15 体外診断用医薬品における承認申請書作成ノウハウおよびPMDA相談のポイント オンライン
2025/1/16 スプレッドシートの合理的バリデーションとデータインテグリティ管理・運用の具体的ポイント オンライン
2025/1/16 滅菌、無菌性保証関連のPMDA回収情報分析およびQMS等外部立入り審査時の注意点 オンライン
2025/1/16 炎症性腸疾患における治療・薬剤選択の実際と今後の展望 オンライン
2025/1/17 遺伝子治療薬の開発・薬事戦略と承認取得 オンライン
2025/1/17 CMC領域における資料作成とデータ・記録の運用管理の注意点 オンライン
2025/1/17 洗浄バリデーションでの洗浄方法選択、残留限度値とホールドタイム設定 オンライン
2025/1/17 細胞培養 超入門講座 オンライン
2025/1/17 グローバル開発における承認申請のための医薬英語/英文ライティング入門 オンライン
2025/1/20 GMP業務の前に最低限知るべき12の重要事項 オンライン
2025/1/20 再生医療等製造施設におけるGCTP (製造管理・品質管理) 対応のポイントと査察対応 オンライン
2025/1/21 不具合発生の可能性を予測し、未然に原因を排除するための変更管理・逸脱管理 (リスクのクラス分類と運用の留意点) 東京都 オンライン
2025/1/21 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/21 相場観をふまえた医薬品ライセンス契約とライセンスフィー設定の課題 オンライン
2025/1/21 凍結乾燥製剤の基礎、スケールアップ技術とバリデーション実施のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (製本版+ebook版)
2020/10/28 QMS/ISO関係をふまえた医療機器「プロセス」「滅菌」「包装」「ソフトウェア」バリデーションの進め方
2020/6/30 米国での体外診断用医薬品の開発/審査対応 実務集
2020/5/29 凍結乾燥工程のバリデーションとスケールアップおよびトラブル対策事例
2020/4/27 各国要求及び治験環境と現地の実情
2020/3/30 当局要求をふまえたデータインテグリティ手順書作成の要点
2020/3/24 リアルワールドデータの使用目的に応じた解析手法 - 各データベースの選択と組み合わせ -
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2020/1/30 凍結乾燥の最適な条件設定による品質の安定化 - ラボ機と生産機の性能の違いを反映させたスケールアップ -
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/24 洗浄バリデーション実施ノウハウと実務Q&A集
2018/11/30 希少疾患用医薬品の適応拡大と事業性評価
2018/10/30 高薬理活性医薬品封じ込めQ&A集 Part2
2018/9/28 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発